天使のたくらみとは

母を亡くして初めての十二月。
ジュリーは悲しみに沈んでいた。
せめて愛する男性でもいれば話は別だが、お世辞にも美しいとはいえない教師に恋の予感は訪れない。
クリスマスも近いある日、彼女は通勤中に高級車にはねられた。
奇跡的に無傷だったものの、車を運転していた男性はあくまで高圧的だ。
どうやら、彼こそが悪名高き億万長者ロイ・フレッチャーらしい。
謝罪や気遣いもなく金ですべてを解決しようとするロイに怒りをつのらせ、ジュリーは再三の示談金を拒否する。
するとロイがとった行動は……。
彼女は我が目を疑った。
ケイトとビアンカは評判の美人姉妹だが、性格はまったくの正反対。
華やかで愛らしい妹のビアンカに比べ、姉のケイトは地味な優等生タイプで男性が苦手だ。
父親の経営する競走馬の生産牧場を手伝っているものの、賭け事が嫌いな彼女は、いずれは家を出て教師として自立することを夢見ていた。
そんなケイトのもとを、意外な人物が訪ねてきた。
ベン・デビア!ライバル牧場の放蕩息子が、私になんの用?彼の誘うような視線は、ある策略の始まりを告げていた。
ルーシー王女は嘆いていた。
なぜ彼は、わたしを奪いに来てくれなかったの?電話もメールも試みた。
でも彼からはなんの返事もない。
わたしを愛していると言ったあの言葉は嘘だったのかしら。
彼女は意を決して、セスのもとへ秘密裏に旅立った。
セスは怒っていた。
なぜ彼女は、ぼくを置いて故郷へ帰ってしまったんだ?いくら国王から呼び戻されたとはいえ、そのまま連絡さえ絶ってしまうなんてひどすぎる。
もう顔も見たくない。
だがもし、ルーシーが会いに来たら……。
少女時代からずっと、ダニーはカーターを愛しつづけてきた。
報われないとわかっているのに片時も彼を忘れられない自分が、ダニーは心底うとましかった。
このところ、近隣では不審火が続いている。
こんなときこそ、たくましい彼がそばにいてくれれば……。
恐怖に震えながら、戸外の点検に出たダニーは息をのんだ。
一年以上も音信不通になっていたカーターが、そこにいた。
気まぐれな男性を頼りにしてはだめ。
だがその熱いまなざしを拒むには、心が弱くなりすぎていた。
ホテル事業を営むセレストの祖父に能力を見いだされ、若くして幹部の椅子を手に入れたドリューは、彼女の心までも奪った。
だがライバル企業に引き抜かれるなり、非情にも彼女を捨てたのだ。
以来、セレストは傷心を癒すため家業にすべてをささげてきた。
それなのに、こんな形で再会するなんて……。
「このホテルの買収を考えているんだ」私が心血を注いで立て直したホテルを?そうはさせないわ。
怒りに震えながらも、セレストは甘い記憶にさいなまれた。
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